荒田西洋料理

荒田西洋料理

ニューグランドでワイル氏の補佐を務めた料理長・荒田勇作氏の著した『荒田西洋料理』(1964年刊行)の「仔牛料理編」には、"Piccata de veau spaghetti napolitaine"という料理が掲載されていて、これは仔牛のピカタの下にスパゲッティのトマト和えを敷くという料理でした。ワイル氏の料理そのものという感じですが、単品料理としての"Spaghetti a la napolitaine"も掲載されています。

 

ちなみに同書は料理名を仏語と英語と日本語の3ヶ国で表記していて、英語では"Spaghetti napolitan"、日本語は「スパゲッティのトマト和えナポーリ風」と訳されます。そして同書で荒田氏は、"Spaghetti napolitan"の説明として「旧来はトマトの赤色を付けただけで、アントレや野菜のコースにも出たが、現在のア・ラ・カルトの場合には、薄切りのシャンピニヨン、芝海老、ペパロニかサラミ・ソーセージなどを混ぜ合わせているところもある。要はトマト味の調理法と思えばよい。トマトケチャップなどでからげるのも悪くないが、これは家庭向きの素人が行う方法で、専門家は別の方法で作られる方がよい」と書いています。